自転車屋の小林さん3

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起業後、144日目。

今日は、自転車屋の小林さんによる経営指南の第3弾。

今回は、資金繰りではなく、「イケてるMTG」の方法を教わった。
教わろうと思った理由は、以下3点。
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①今後、数限りなくMTGする機会はあるわけで、その生産性が低いのは、とてもマズイ。
②なんでもかんでも社長や経営陣が決めて、指示していくというトップダウン式は、前時代的。会社全体の集合知を生み出し、生かしていく会社になりたい。
③②のような会社、僕が社員なら面白くない。
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教わった方法論は、大橋禅太郎さんの書いた『すごい会議』。

今回、興奮した点は、小林さん自身が、過去、著者の大橋禅太郎さんから直接、
生でレクチャーを受けており、その小林さんがHALOメンバーにレクチャーしてくれたこと。

だから、本自体の内容を知っていた私も大変興味深く、勉強になった。

「知ってる」と「分かる」と「できる」には乖離があるが、その間を埋めてくれるような濃密な時間だった。以下、内容。
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■手順と注意点

①「うまくいっていること」を紙に書いて順番に発表する。
②「うまくいっていないこと」を紙に書いて順番に発表する。
③「②で書こうと思ったが、書くことをためらったこと」を順番に発表する。
④議題にしたい話題を、持ち点制多数決で選ぶ。
⑤議題の「うまくいっていないこと」をポジティブな形(どのようにすれば○○な状態になるか)に書き直す。
⑥議題のオーナーと意思決定方法を確認する。
⑦「どのようにすれば」の施策を紙に書いて順番に発表する。
⑧持ち点制多数決で施策を絞る。
⑨⑥で確認したオーナーと意思決定方法に従い、各施策のオーナーと期限を決める。
※各自の発表内容は、ホワイトボードに「誰がどんなことを言ったか」一言一句書き写す。
※課題が特定個人に起因している場合、「○○という事実・噂がある」というような形で事象。事実にフォーカスする。
※施策は、5W2Hを明確にする。
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■各手順と注意点の意味・役割

「うまく行っていること」から話す意味⇒重い議題を話す前の景気付け。雰囲気作り。
まず紙に書かせる理由        ⇒他人の顔色を気にせず、発言させる。
延々と自論を展開する輩を出さない。
順番に発表させる理由        ⇒発表できない人をなくす。
ホワイトボードに書き出す意味    ⇒お題を可視化し、時間を短縮する。
自分の意見が尊重されているという受容感を生む。
「書こうと思ったがためらったこと」を発表させる意味⇒それが、最も解決すべき真の課題。
持ち点制多数決にする意味      ⇒自分の意見を残しやすい。
オーナーを決める意味        ⇒うやむやにさせない。
課題を「どのようにすれば~」に変換する意味⇒議論を前向きにする。
課題は、個人ではなく事実にフォーカスする意味 ⇒感情的対立は、正しい結論を導く弊害になる。
施策を5W2Hにする意味      ⇒内容が曖昧では、実行できない。
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以上、こと細かに「なぜそういう手順・注意事項があるのか」ということを説明頂いたので、非常に腹に落ちた。

それぞれの意味や役割が分かったので、次回からくり返し思い出し、実践できるだろう。

また、細かいテクニックは置いといて、「イケてる」MTGを実施する上で、
僕が本質的に欠けていた/うまくいかなかった点についても、考えてみた。

それは、

「人間の弱い部分に対する配慮」

だろうという結論に至った。

例えば、こんな配慮が足りなかった。

・「うまくいっていることなんてどうでもよくて、課題だけ言ってほしい」と私は思い、他人にも強いるが、そんなMTGばかりしていると、普通滅入ってくる。という前提に立った上での配慮。
・「ヤバイこと程、テーブルの上に出した方が良い」と私は思い、他人にも強いるが、実際、そんなことできない人が多い。という前提に立った上での配慮。
・「誰もが問題提起や施策の提案を行うべきだ」と私は思い、他人にも強いるが、気の弱い人や、立場の弱い人の多くは、実際そんなことできないが多い。という前提に立った上での配慮。

童話『北風と太陽』における「北風」みたいな
人間ではなかったかと深く反省した。

「正しいことを正しいだろう」と思って、ストレートに表現したり、他人に強いると、例え、その内容が正しくても、思うようにはならないのだ。

真理は真理として把握した上で、色んな立場/状況/性格を持った他人の視点に立って、
彼らに配慮しながら進行し、束ねて行くのが一流の司会者であり、マネージャーであり、
経営者ではないかと思った。

色んなタイプの経営者がいるが、僕はこういう経営者になりたい。

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