HALOミッション刷新

Pocket

起業後、2188日目。

今日は、HALOミッションの刷新について。

久々 (600日ぶり)のブログ更新。
HALOの理念「希望が生まれるシカケをつくる」を再定義したので、報告。

創業以来、「希望が生まれるシカケをつくる」という企業理念を掲げて経営してきた。
しかし、「希望とは何か」分からなかったので、かなり迷走した。
ウソのようだが、本当の話だ。

6年間、色んな書籍を読んだり、人に話を聞きに行ったり、自分なりに仮説検証を繰り返してきた。しかし、「希望とは何か」捉えるのは本当に難しかった。書籍の数で2,000冊、会って話を聞いた人の数で200人は超えたと思う。途中、ベトナムのホーチミンに会社作ったり、住んだりもしてみた。でも、よく分からなかった。

象徴的なエピソードがある。

数年前、僕は東大の本郷キャンパスを訪れた。「希望」について、色々と自分なりに勉強したがよく分からなかったので、「希望」を専門的に研究する教授を直接訪ねたのだ。不躾に研究室へ「会って下さい」とメールしたら、有り難いことに会ってくれた。

東大の赤門をくぐり、研究室の扉を開いて名刺交換した。
そして、期待に胸を膨らませて、教授に僕は質問した。

「結局、希望ってなんですか?」と。

教授「いや〜、希望というものは見えたと思ったら見えなくなるし、分かったと思えば分からなくなるし、本当にオバケみたいなものですよ。」

え?あ??え〜〜???
マジっすか。。
ガビーン。。。

結果、理念=存在理由が分からない会社は、迷走する。

途中、HALOが関わるスマートフォンアプリは累計700万DLを超えた。外部の方からは、相当順調に見えたらしい。ひとえに、社員と僕以外の役員。そして、関係各位のみなさまのおかげだ。感謝してもしきれない。

しかしずっと、僕のモヤモヤは晴れなかった。
「一体全体、僕はなんのために経営してるんだろう?」

挙げ句の果てには、「矢野さんって最近、何やってるんですか?」と質問される始末だ。はい、迷ってました。考えてました。恥ずかしながら。

が、ようやく分かった。「希望が生まれるシカケをつくる」とはなにか。

以下、HALOの新生ミッション。
※ミッションとは 、会社の存在理由を手段、目的、意義の3つを定義したもの。
※「希望が生まれるシカケをつくる」は、最終的に生まれる意義しか定義していなかったので、会社の羅針盤として機能しなかった。


コレだ。

よく分かんないと思うので、以下、最下段から説明。

“キミの毎日が輝きますように☆”

希望とは、毎日が輝くこと。遠い未来や数年後ではなく、今日。 「今日が明日につながったら、明日はもっとわくわくできるんじゃないか。明後日も数年後も」と思えるような今日を過ごせること。だから、今日・毎日が輝くことが大事なのだ。これが希望であり、最終的に生み出したい意義。

“地球人の心のつながりを増やします”

毎日が輝くためには、人の心のつながりを増やす必要がある。社会的な動物である人間に、一人で簡潔できる幸せはない。他人との心のつながりの中で、幸福感は生まれる。しかしこれまでは、経済成長や物質的豊かさの獲得を最重視してきたために、「心のつながり」が軽視されてきた。表現を換えると、「心のつながり」が経済成長や物質的豊かさの手段として位置づけられてきた。例えば、GDPを伸ばすために国民は団結せよとか、売上1,000億円を達成するために社員の結束を強化しよう、など。しかし、「心のつながり」は 社会的な動物である人間にとって、幸福感の本質なので、手段ではなく、これこそが目的なのだ。経済的に成功しても、「心のつながり」が足りなくて鬱になってる経営者をたくさん見てきた。定量的な経済指標や目標は、本当のミッションやビジョンではない。どこまで行っても、ただの数字だ。だから「地球人の心のつながりを増やす」ことが、毎日が輝くという意義を達成するための目的。

“ありのままの感情を分かち合えるスマホサービスによって”

「心のつながり」を深くしたり増やしたりするには、ありのままの感情を分かち合う必要がある。浅い&少ない「心のつながり」は、既にある。経済成長と物質的豊かさを追い求めてきた先進国を覆っている正体は「浅い&少ない心のつながり」だ。だから、元気・笑顔・幸福感が失われている。

例えば、コンビニでなされるような「お弁当温めますか?」「はい」といった完全に顧客と商品・サービス提供者に分けられたコミュニケーションやつながりは、孤独や虚しさを感じさせる。「弁当を売る&買う」という経済活動の中で捉えれば、とても合理的&効率的なコミュニケーションだが、深い心のつながり=幸福感から遠のいている。人はたくさんいるのに、みんな自動販売機みたいだ。便利だけど、何かが虚しい。東南アジアやアフリカに旅行に行って、成田や羽田に到着した際に「あれ?あっちの国の方が貧しいはずなのに、日本人の方が目が死んでない?笑顔少なくない?なんで?」と思う理由や背景もこの辺にある。

もっと、昭和の日本の商店街・田舎のような無駄だけど温かいコミュニケーションを復活&増幅させた方が良い。「太郎くん、背伸びたね〜」とか「次郎くん、マラソン一等だったみたいじゃない。オバさん応援してるからね〜」みたいな全人格的で温かいコミュニケーション。本音と建前で言うと、本音。ときに煩わしいけど、そっちの方が深い心のつながりと幸福感が生まれる。海外でも、こういう風景がまだ残っている国や地域がある。乱暴に言えば、経済発展するほどに失われる。こういった感情の発露と分かち合いを最新のスマーフォンサービスによって再生&増幅させることが、手段。ただの懐古主義ではないことは補足しておく。温故知新。

“ワレワレは”

上記のことは、普通に一生活者・消費者として日常を生きているとなかなか気づかないし、考えないし、推し進めようと思えない。だから、HALOは宇宙人格を持つ。よって、一人称はワレワレ。

以上、かなり迷走してきたが、ようやく会社の羅針盤として機能してこなかった「希望が生まれるシカケをつくる」をミッションとして再定義できた。もっとスマートに最短で見いだせれば良かったのだが、長い年月がかかった。

禅の世界では、「これは違う」「これも違う」と検証を進め、最後に残ったものが、真実に近いものだという教えがある。また、名作の映画やドラマやマンガでは、対立と主人公の葛藤を徹底的に描く。そしてエンディングで、真実めいたものを悟る。人生や経営も、そういうものなんだろう。

ちなみにHALOという社名は、英語の”halo”(ヘイロー)からきている。”後光が射す”と言うときの”後光”という意味だ。創業当初から「キミの毎日がもっと輝くように」という願い=イメージは持っていたのだが、ようやくそのための目的、手段、一人称まで定義できたのだ。

途中、多大なるヒントを頂いた玄田有史教授と哲学・思想の掘り方を教えてくれたオモロキ鎌田社長と役員会のファシリテートを200時間 も手伝ってくれた丸本くん、そしてこれまでお付き合い頂き、多くのご支援&応援を頂いた関係各位の皆様に御礼申し上げます。本当に有り難うございます。

頭狂ったと思われるかもしれないが、僕の中ではかなり見えている。

HALO、一気にいきますね☆

Pocket