良好な人間関係が一番大事

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起業後、3422日目。

今日は、良好な人間関係について。

先日、早いもので会社が10期目を終えました。
会社のHPをリニューアルして、社史をまとめながら過去を振り返りました。

http://halo.co.jp/overview/

10年間、色んな事業を展開して、色んな人と関わり、色んな感情を味わいました。

事業は、モバイル広告代理事業→ソーシャルメディアマーケティグ支援事業→スマホアプリメディア事業→グローバル人材教育&紹介事業 と変遷し、

顧客企業は、300社を超え、
共に働いた役員・社員・インターンは、50人を超え、
日本を離れて、外国に住んだり、海外の企業と事業提携もしました。

とても利益が出たときもあれば(すぐにバブルが弾けましたがw)、大きな赤字と借金を抱えて、かなり追い詰められたこともあります。

好調のときは考えないのですが、不調のときはよく「なんのために、こんなしんどい思いをしてまで、会社を経営しているのか?」「結局、何が一番大事なのか?」よく考えました。

10年を経て思うのは、

良好な人間関係が一番大事 だということです。

本当にそう思います。

実際、創業期は赤字が続いていましたが、役員や社員と仲が良かったので幸せでした。逆に、売上や利益が好調でも、社内の空気が悪かったり、距離を感じたときは不幸せを感じました。

ある事業がうまく行きはじめた矢先、それまで苦楽を共にした社員がまとめてヘッドハンティングされたときは、「成功や喜びを彼らと共有できないなら、うまく行っても虚しい!」と強く感じました。

海外のパートナー企業に突然、提携解除されたときは、売上・利益の激減より、期待する売上や利益と天秤にかけられて、関係を切られたことに大きなショックを受けました。本当に悲しかったです。

また、海外に住んで子会社を立ち上げていた頃、「せっかく海外に来たんだから、なるべく日本人とはつるまないようにしよう」と思ってそうしていたら、孤独を感じてすぐに精神を病みました(笑)。

一方、僕がもっとも幸せを感じたのは、HALOや自分がきっかけになり、知らない人同士がつながっていくこと、そして、彼らの間にできた良好な人間関係をかいま見るときでした。そんなとき、幸せを超えて、多幸感を感じます。

僕が思うに、

「売上100億円を達成するために、社員は団結しよう!」とか「商品やサービスを買って頂くために、顧客とのエンゲージメント(関係性)を高めましょう!」とか言ってる人たちは、愚かです。

手段と目的を履き違えてます。

会社、事業、商品やサービスの販売などはすべて、「人のつながりをつくり、良好な人間関係を育む」手段であって、「良好な人間関係」の方こそが目的なのです。

何もない状態で、「さあみなさん、良好な人間関係を築きましょう!」と言われても、僕らはなかなか仲良くなれません。本当は、サークルや運動会や文化祭でも良いのですが、会社や事業も人のつながりをつくり、良好な人間関係を育みます。

逆に、目標・効率・経済・名声を求めるあまり、「人のつながりや良好な人間関係」を軽視したり犠牲にした結果、精神をおかしくしたり、幸福感から遠ざかった人たちがたくさんいます。「忙しい」は要注意。心を亡くしつつあります。

顧客や社員(同僚)を「売上や名声や地位を得るための手段や道具」のように見て扱ったら、人生が貧しくなります。そのような視点を保持したら、自分も例外ではなく、誰かの目的を達成するための手段や道具になります。

信頼関係や人間関係は「売る」ことができます。ときにコストカットだったり、ときにダイレクトな換金だったり。一時的に得があっても、売った本人の世界観が「人間不信」「自分不信」になるので、中長期では幸福感から遠のきます。

また、生物学的な意味で生きていけるからと言って、人と接することなく生活を続けるのも良くないです。人間関係は煩わしいことも多いですが、スリムにしすぎると孤独になり、病みます。健康にも良くない。

その意味で、プライバシー保護、ECの発達、リモートワーク、AIやロボットの普及なども、「人のつながりや良好な人間関係を希薄にしてないか?」配慮した方が良い、というのが僕の考えです。

テクノロジーのめざましい発達により、「人間同士が協力しあわないと生きていけない」時代は終わりつつあります。みんなで必死に協力しなくても、マンモスの肉がUberEatsで運ばれてくる。原始人からしたら、夢のような時代です。

しかし、

互いに協力することを通して、良好な人間関係を育むことの方が目的=幸福なので、我々は多くのことを考え直さなければなりません。

以下、ハーバード大学による75年におよぶ幸福に関する研究結果です。

しんどいこともたくさんありましたが、10年で理解できた自分を誇りに思います。

僕らは、social animalです。

Good human relations are not means but purpose.

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