起業後、1000日目。
今日は、起業後1000日目に見えた限界と今後について。
おかげさまで、起業後1000日目を迎えた。
起業後、1年以内に倒産する企業の割合は30~40%、3年以内に倒産する企業の割合は70%、10年以内に廃業する企業の割合は93%だそうだ。
創業時に倒産・廃業しようと思って、独立起業する人はいない。にも関わらず、現実は、多産多死の世界だ。起業する人はリスクを負って、さまざまな夢や志をもって起業する。
僕の知る限り、創業者の価値観は、創業時よりも廃業時に色濃く出てくる。
特に、至るところから未収金の回収に追われる際に、色が出てくる。
債権者の人達はみな、「どうにか、自分だけは回収しよう」と躍起になる。創業者・社長は、「本当に申し訳ございません。どうにかあなたにだけは迷惑かけないよう、なるべく早急にお支払いしたいと思います」と各所に本気で頭を下げて回る。謝罪し、説得する相手は、取引先・銀行・社員・ビルオーオーナーなど、多岐に渡る。
さまざまな関係各位に対して、創業者・社長は本心から頭を下げて、できる限りの金策に奔走しているに違いない。申し訳なくて、情けなくて、涙も枯れる状態だ。しかし同時に、頭の中では「誰に、いつ、どのくらい支払うか」という優先順位をつけている。創業者・社長がパニくったら、終わりだ。そこに、創業者・社長の本当の価値観が出てくる。
例えば、「すべてはお客様のために」と語っておきながら、最後には、社員への給与支払いを優先させたり、自分の懐に有形・無形の形で資産を逃がしたりなんてことは、よくある話だ。廃業時、会社の銀行口座におけるお金の出入りに、「本当は、何を重視していたのか?」如実に現れる。
自分の価値観「本当は、何を成し遂げたいのか?」を見つめ、自分に正直になることは、創業者・社長にとって最も重要なことだ。消極的な意味では、周りのみなさんに迷惑をかけないため、積極的な意味では、色んな力を結集して大事を成し遂げるために、とても大事なことだ。
僕が、成し遂げたいと思っていることは、「希望が生まれるシカケをつくること」だ。
具体的には、子供の頃に言って聞かされた「一流大学を卒業して、大企業に就職し、マイホームを建て、年金暮らしで余生を送る」という既に破綻しつつある大きな物語とは違う「明日が楽しみになるような」新しい物語をつくることだ。多少状況は違えど、先進国の中では、広く渇望されていると思っている。そして、現在進行形で発展している国々でも、近い将来同じようなことになるだろう。
創業以来、僕が繰り返し自問自答してきたことは、
「オマエは、本当にそれがやりたいのか?」ということだ。
1000日経った今日でも、答えは、YESだ。
しかし、「だれの、どんな希望を、どうやって、生むのだ?」という具体的なことについては、恥ずかしながらまだまだ、もやっとしている。
逆にハッキリ分かってきたことは、「自分はいかにモノを知らないか」ということだったり、「自分はいかに苦手なことが多いか」といった情けないことばかりだ。
途中で悟って、創業者・社長の本質的な役割は、「問題を発見して、理想の状態を示すこと」であることは分かったのだが、肝心の問題も具体化できていないで、不甲斐ない思いに駆られている。
一方で、自分の無知や非力を知ることによって、他人の知識や考え方を拝聴することや、他人の強みを見いだして活かす重要性に気がついたり、対立する議論を俯瞰した上でアウフヘーベンを見いだしたり、と多少人間の幅が広がったような気がしている。
同時に、特定のコミュニティの中で共有されている知識やロジカルシンキングの限界も見えてきた。ロジカルシンキングというのは詰まるところ「同じ事実を共有している限り、みなが、同じ結論に至る」思考方法のことだ。
ある程度熱心に情報を収集し、論理的に思考できる人であれば、同じようなアクションに至る。だから、同じ業界内では商品やサービスがコモディティ化し、利益率はどんどん落ちて行く。加えて、新たなワクワクするような価値観やビジョンを提示することもできない。
だから、「希望が生まれるシカケをつくる」ために必要なアクションは、異なる業界だったり、性別だったり、国籍だったり、といった自分とは異なる知識・考え方を持つ異質な人達と交流し、相反する個性や考え方を統合することだと思っている。
そこには、アチラを立てればコチラが立たずといった板挟み、また、個人の中でも大きな葛藤や矛盾をたくさん見ることになるだろう。しかし、そこを乗り越えることでしか、新しくてワクワクするような物語は生まれないだろう。
少なくとも、狭い業界・性別・国の中で把握している事実をもとに、論理的に考えてアクションしても、将棋で言うところの「詰んでいる」状況に陥るさまは、いたるところで確認できる。あえて具体例は挙げないが、ともかくそういう気配が充満している。
僕は根性がないので、行き詰まりそうな状況が見えたら、まず、お互いの成功体験や常識を脇に置いた上で、異なる人たちと対話したいと思う。
そして、「よく分かんないけど、とりあえずやってみよう!」とか「無駄に終わるかもしれないけど、話してみよう!」みたいな「若さと愚かさ」を持ってアクションしていきたい。
こうして得られる有力な仮説は、指し手を人間からコンピューターに変えることかも知れないし、将棋のルールを変えることかも知れないし、将棋で戦うこと自体から早めに降りることかもしれない。
いずれにしろ、こういう状況における筋の良い手は、経験を詰み常識を備えたプロの棋士が、「アイツはけしからん!」と眉をしかめるような類いの手だと思う。
最後に、これまでこのブログを読んでくれたみなさんへ
1000日目を記念して、御礼とご提案。
今まで読んでくれて、本当にありがとうございます。
今まで読んでくれたということは、皆さんは、もやっとした問題意識を共有する広い意味での「同志」に違いない、と僕は思っています。
是非、一度リアルでもお会いして、いっしょに話をしてみたいのですが、どうでしょう?
業界も会社も年齢も性別も国籍も違うし、会ったこともないと思うのだけど、
きっと、昔から友達だったような出会いになると思うのです。
お互いに気づきがあって、やっかいな問題を再定義できるような
ステキな友達に、僕らはなれると思う。
そしていっしょに、新しい希望の物語を描いていきたい。
以上、千日手、終了のお知らせ。
Twitter:@YANOTAKASHI
以下、同志の方々(「なかのひと」より 順不同)
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