資金調達と信頼

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起業後、52日目。

今日は、資金調達と信頼について。

HALOは、立上げメンバーによる100%自己資本の会社だ。
サラリーマン時代にせっせと皆で貯めたお金で登記・起業した。

外部から出資を募ろうとも考えたが、
「自分達の力で、最大限の自由と責任を持って経営したい」
という思いを皆で共有していた為、100%自己資本で立ち上げた。

決して豊富な資金量とは言えないが、先のエントリーの通り、販感費は極限まで削っているので、当面問題ない。悲観でシミュレーションしても、当面問題ない。

しかし経営は、常に最低最悪のケースを考えて先手を打つ必要がある。

最低最悪のケースとは、

・今後の新規受注ゼロ
・取引先からの入金遅延

である。

「いくらなんでも それはないでしょ」まで考えておく必要があるのだ。

加えて、Haloは2009年に新サービス(プロダクト)をリリースする予定だ。
コレには、開発費がかかる。

よって、HALOははじめて、第3者からの資金調達を行った。具体的には以下。
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1:日本政策金融公庫((旧 国民生活金融公庫)/新創業融資制度
2:渋谷区/創業支援融資制度
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余程資産のある人 か 親会社を持つベンチャーでない限り、
お世話になった人も多いと聞くこれらの制度。

金利がとても安い。

金融市場ゴン冷えの昨今にあっては、出資を募ることもままならないので、
(VCや投資家の間では、その冷え込みを「2008年基準」と表現する先もあるほど)
昨今の独立系起業家にとっては、とても頼りになる制度だ。

とは言え、こんなご時世なので、融資であってもそうは貸して頂けない。
結論から言うと、Haloは1の調達に成功した。ほぼ希望額通り。
(2は申請中。来年1月末あたりに結論が出る)

理由は、大きく以下3点と思われる。

1:私(代表者)に個人的な借入れがなかった。変な使い込みもなかった。
2:事業計画に妥当性があった。
3:立ち上がり間もないが、既に受注実績があった。
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以下、詳細。

1:法人はもちろん、個人の預金通帳も過去5年分くらい徹底的に洗われる。
この入金は?この出金は?「お金にルーズな人でないか」見られる。
⇒現在大丈夫でも、過去、お金にルーズだった人は、代表に立てない方が良い。

2::「根拠」と「それを代表が回答できること」が求められる。
⇒「手垢のついた事業計画」を「代表本人」が作る必要がある。

3:どれだけその代表とメンバーが素晴らしくても、どれだけ根拠が明確でも、
しょせん、事業計画は「絵に描いた餅」。実績があると、絵に描いた餅が、
ほんとうの餅に見える。香る。
⇒立上げ前後にちんたらしてはダメ。周到な準備が必要。
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今回、特に1について、学びを得た。

過去のこと/立上げ前/立上げ後、すべて見られる。穴が開くほど見られる。

当然だが、行いが「信頼に足るもの」であれば調達できるし、
「信頼に足らないもの」であれば、調達できない。

過去~今~今後、全ては繋がっている。

「信頼に足らないことは、一切してはならない」
ということを、身をもって改めて経験した。

取り急ぎ、HALOは信頼するに足るようだ。有り難い。

「これからも信頼を積み重ねて行こう」と強く思った。

思えば幼い頃から、「嘘をつかないこと」「誠実であること」「約束は守ること」を
色んな大人から死ぬほど聞かされてきたが、多くの子供は、「分かったつもり」である。
子供のままの大人もたくさんいる。

他人から諭されて、実践して、成功体験積んで、ときには痛い目を見て、「分かったつもり」から「本当の分かった」に変わる。

起業家は、この機会が多い。

人間としての成長を実感する。

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