HALOスタイル刷新

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起業後、2200日目。

今日は、HALOスタイルの刷新について。

ミッション刷新に伴い、スタイルも刷新したので、報告。

スタイルとは、「ミッションを実現するために全社員で大切にすべき価値観や言動」
をまとめたもの。(会社によっては、行動規範と呼んだり、バリューと呼んだりする)

以下、HALOの新スタイル。


1:バカは地球を変える 愛は地球を救う

「バカ」とは、「クレイジー」のこと。アホではない。本当は 、「キチガイは地球を変える」にしたかったのだが、「キチガイ」は放送禁止用語らしいので、バカにした。ワレワレの周りでは、「アイツはバカだな〜」「ヤツは頭がおかしい」「あの子はイっちゃってる」などは、「常識・慣習を疑い、自らの頭で考えて行動し、変化を起こすイケてる御方」という意味の褒め言葉として使われている。リスペクトの対象だ。モテる。

HALOは、他社が取り組むような普通の目的・目標・アプリには興味がない。他人からバカにされ、失敗する恐怖を感じても、バカだからチャレンジしちゃう。結果、そういう人が偉業を成し遂げる。でもただのクレイジーで、マッドサイエンティストやカルトになっちゃうと本末転倒なので、愛をもって取り組む。伊勢くんが元日テレということもあり、24時間テレビから拝借した。

2: フロー状態の中で遊ぼう

フロー状態とは、何かに没頭&夢中になり、時間や自分という感覚が飛んだ状態。チクセント・ミハイさんが定義&広めている。自分の能力が発揮されやすい&それ自体が楽しく幸せなので、 会社組織でありながらこの状態を最大化する。HALO主催の15時間耐久ハッカソンも「フロー状態を楽しむ」が基本コンセプト。「遊ぼう」は、20世紀型の「努力・根性」論に対するアンチテーゼ。「努力・根性」を前面に出して「頑張った」会社や人でエクセレントになった人を僕は知らないので、「遊ぼう」。

3:オール3より、1つの5

平均的になんでもそつなくこなせる人材よりも、何かがダメだけど、何かが突出している人材を尊び、許し、イジることを楽しむ。採用&育成方針。

コレも20世紀型の教育&育成方針に対するアンチテーゼ。右に倣えの単純労働では、「なんでもそつなくこなせる人」が重宝されたけど、もう終わってると思う。海外に視察に行ったり、海外で仕事してみて痛感した。 そういう人は世界中にたくさんいるので、もっと安い賃金で仕事を奪われるだろう。そして、「弱みの克服」は無駄だと思う。これまで、色んな人の弱みを潰そうとしたり、自らの弱みも克服しようとしたことがあったが、ほぼ徒労に終わっている。だから、弱みではなく強みに着目して、伸ばす。とんでもなくダメなところがあったら、それはその人の個性であり、愛嬌だ。なお、「僕は学校の成績オール5でした」という人はたくさんいるので、そういう「5」ではないことを補足しておく。

4:情報と感情はフルオープン 愚かなルールは排除

根底にあるのは、仲間になった人たちに対する絶大なる信頼。軍隊や大企業では、しばしば社員に対して情報操作と感情操作を行うが、コレはとても失礼な話だ。コミュニケーションコストがとてつもなく大きくなり、イノベーションも生まれにくくなる。

また、世の中には不信をベースに作られる「愚かなルール」がたくさんある。みんな良い大人なのに、出社時間が一律に決まっていたり、服装や髪型に制限があったり、やたらめったら進捗管理があったり、これらは大体「愚かな人向けの愚かなルール」だ。  進学校と2流&3流校の校風や校則を比較しても、一目瞭然だ。「バイトしちゃダメ」とか「スカートの丈は膝上◯センチ」とか「徒歩で通学」とかうるさいことばっかり。「こういうルールがないと、君たちはどうせろくでもないことしちゃうでしょ?」という不信をベースに作られている。対して、進学校の校風は、大抵「自由」である。どっちが嬉しい&社員は活き活きと仕事に取り組むだろうか?後者だろう。

5:こだわりのないプロダクトは宇宙のゴミ

昨今は、なんでかんでもコモディティ化されて、価格&スピード勝負になる。ネット業界では特に、ヒットの兆しが見えた瞬間に、あらゆる会社がアイディアやサービスをパクってくる。 大きな資本&豊富な人員をもって、全力&速攻でパクされると、ものすごい脅威だ。で、唯一対抗できる武器は何かと言うと、「こだわり」以外にない。

「こだわり」は、ゴリアテに立ち向かうダビデが投げる石より強力だ。「アイツらは、頭がおかしい」と思われるくらい、細部にこだわる。「細部に神は宿る」と言ってるニール・サイモンの映画は秀逸なので、観てほしい。昔の映画で、モノクロ&予算もそんなにかかってないと思うのだが、細部に至るまでのこだわりがハンパないので、とても面白い。当時からそうだったと思うが、21世紀では、こだわりのないプロダクトはすべてゴミだ。何より、こだわった方が楽しいだろう。毎日テキトーに仕事して、さっさと9時5時で帰って、何がそんなに楽しいことが待ってると言うのか。僕は大学4年の時に留年して、膨大な時間(ヒマ)を味わったことがあるが、とんでもなく辛かったw

以上が、HALOの新スタイル。

最後に、上記のスタイルが「とてもレベルが高いスタイル」 であることは、僕も重々承知している。なので、最後に救いを用意している。

“これでダメならしょうがない。人間だもの”

以上のミッション&スタイルをやりきった上で、新規アプリが泣かず飛ばすに終わるとか、会社が倒産したりしたら、それはもう「しょうがない」のである。

宇宙人格を持ち、宇宙人レベルの視点と能力を求めるとは言え、
ぶっちゃけ、みんな僕も含めて、人間である。

その点、相田みつをさんは慧眼だ。多くのことを「人間だもの」で片付ける。
飲食店のトイレなんかで、彼の詩を見て癒されることが多かったので、そこから拝借した。なんでもかんでも「努力・根性でなんとかなる」というマッチョな思想よりも、優れていると思う。実際、なんとかならないことの方が世の中多いのだから。

ニュアンスを伝えるのは難しいが、「コレでダメならしょうがない」と割り切った方が、人間は勇気が湧くと思う。

結果、「やっぱり失敗したじゃないか!ざまーみろ!」と後ろ指刺すような人がいたら、
「バカなもので、すみません!」と 開き直ろう。(スタイル1に戻る&ループ)

その方が、人生楽しいでしょ?

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